■音羽山観音寺「黄葉残照」
巻7-1306
この山の黄葉(もみち)の下に咲く花を吾(あれ)はつはつに見つつ恋ふるも 右ノ一首ハ、柿本朝臣人麿ノ歌集ニ出ヅ。
巻7-1409
秋山の黄葉(もみち)あはれみうらぶれて入りにし妹は待てど来まさず
山部王の秋葉(もみち)を惜しみたまへる歌一首
巻8-1516
秋山ににほふ木の葉のうつりなばさらにや秋を見まく欲りせむ
※大変きれいな「黄葉残照」でした。
オハツキイチョウの大樹は既にその葉を落とし、境内は一面黄葉の絨毯のようでした。その横にそびえるモミジが後を引き継ぐように紅葉していましたが、それも正に盛りを過ぎ、ハラハラと葉を風に靡かせるように、棚引くように落葉させていました。