栢森へ⑥・・・

●明日香川源流       ●栢森村落風景    ●加夜奈留美命神社
●勧請綱「女綱」   ●飛鳥川上坐宇須多岐比賣命神社   ●同左
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■旧村社「加夜奈留美命神社」
 入谷地区へ向う道を入って直ぐの所に「加夜奈留美命(かやなるみノみこと)神社」が鎮座しています。祭神は、加夜奈留美命、飛鳥の神奈備に坐し、皇孫の守護をした神で、「五郡神社記」等では「高照姫(たかてるひめノ)命」の事としています。なお、飛鳥神奈備は、829年(天長6年)「鳥形山(とりがたやま、明日香村飛鳥)」へ移されたけど、その後も加夜奈留美神の本霊が旧地に留まったと考えられ、859年(天安3年)正四位下を賜りました。また、西隣が浄土宗・寿亀山「竜福寺」で、その前を流れているのが「飛鳥川」の支流、「稲渕川」です。

■栢森(かやノもり)の勧請縄(女綱)
 また、「飛鳥川上坐宇須多岐比賣命神社」から下りて、更に県道15号線を南へ辿ると、「飛鳥川」に又「勧請縄」が掛け渡されています。明日香村栢森の勧請縄(女綱)で、ここでも毎年正月11日綱賭神事が行われますが、先の稲渕(いなぶち)の綱賭神事が神式であったのに対して、こちら栢森の綱賭神事は仏式で行われ、福石(陰物とも云う)の上に祭壇を設け、僧侶の法要の後で、「飛鳥川」の上に陰物を形どった「女綱」を掛け渡します。

■旧村社「飛鳥川上坐宇須多岐比賣命神社」
県道15線沿いにの石段を158段上がった「宮(みや)山」に「飛鳥川上坐宇須多岐比賣命(あすかノかわかみにいますうすたきひめノみこと)神社」が鎮座し、本殿は中間が遥拝造で、後方の山を拝します。祭神は飛鳥坐神社の裔神である宇須多岐比賣命、神功皇后、応神天皇です。なお、鎮座地稲渕は、642年(皇極天皇元年)8月天皇が雨乞いをした南淵の河上で、神社の北方に「南淵山」があり、また、近世は「宇佐宮」、「宇佐八幡」と称して、雨乞いの「なもで」踊をやっていました。

★明日香の奥座敷といえるところです。
昔の風情が残っていて、気持がいいです。
明日香川にそって下ります。
by barakan1 | 2004-11-23 16:13 | 旅日記
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