滋賀探訪(2011.06.19)②塩津(しおつ)神社~塩津海道・・・

塩津(しおつ)神社 式内社 滋賀県伊香郡西浅井町塩津浜547
●塩津神社遠景(前の道は塩津海道)
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御祭神
鹽土老翁神 配祀 彦火火出見尊 豐玉姫尊
●正面入口一の鳥居
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由緒
当神社創立の年代は詳らかではないが延喜式内社で 既に神威顕著の古社たるを知る 古伝によれば上古 この地の志波谷に塩池あり ささやかな池ながら塩 水間断なく湧出し これを汲んで製塩し敢えて他か らこれを求めず
●一音鳥居と社号標
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たまたま意富々杼王この地を逍遥 し塩池を見給い「小池の潮汐を製塩せんよりは何ぞ 外海に塩を求めんや」と問い給う 一竈丁「吾等は 代々遠祖塩土翁の遺訓を奉じ製塩し他に求めず」と 答う 王これを深く感じ 不日里人を助け塩土翁を 鎮祭せられたりと 即ち之が塩津神社であり 社名 は地名に因み地名は祭神名に因むと云う 
●境内、二の鳥居より拝殿をみる
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塩池は中 古大地震の爲埋没し潮汐も又出でず 製塩に用いた 大釜は湖底に沈めたりと伝う この湖岸を大辛と云 い今も小字名として現存す
●拝殿と狛犬
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この地は會て西浅井郡に属し当社はその半郡の総 社として広く崇敬せられた 社地の背後は鬱蒼とし た塩土山の神林深く又社前は入江の琵琶湖に面し四 季の風光変化に富み 又湖上航行の要港として王朝 時代以降文人武将の往来しばしばあり 
●境内全景(本殿・拝殿・狛犬・神馬)
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又当社を崇 敬せらる わけても和気仲世近江呂介に任ぜられる や数度当社に参籠して霊示の随に譽田別神を境内に 瀬織津姫神を境外地に奉祀された 
●本殿
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文和元年 足利 高氏の子義詮 俊光厳帝を奉じ当社に参籠し 幕を 張り供奉の人々を犒ったと云う 当地の塩津城主  熊谷兵高 熊谷治佐衛門尉直久 熊谷直純等何れも 当社を産土神として常に崇敬した 元亀元年火災に 罹り殿舎悉く烏有に帰し現在の社殿は元禄初期の作 なり 明治十七年郷社に列す 尚当社中古「海北の 宮」の別称があった   ー境内案内板よりー
●境内社 (境内の左側に鳥居があり、上へ延びる階段があった。
境内社(琴平社・愛宕社・鳥居)                    (本殿横には八幡社)
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塩津海道
●塩津浜案内図
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古代、大陸や北陸からの文化や物資は、日本海の敦賀に集められ、陸路の最短距離にある琵琶湖の要港塩津に運ばれ、湖上を船によって都に送られました。
●塩津海道と塩津山
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このことは十世紀に制定された「延喜式」.「諸国運漕雑物功賃」条の中にも、越前国海路(中略)加賀能登越中亦同、敦賀津より塩津へ運ぶ云々とあり、塩津海道が古くから官道として重要なものであったことが伺えます。同時に塩津の重要性がわかる
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◆◆笠朝臣金村が鹽津(しほつ)山にてよめる歌二首
巻03-0364 
大夫(ますらを)の弓末(ゆすゑ)振り起こし射つる矢を後見む人は語り継ぐがね
巻03-0365 
鹽津山打ち越え行けば我(あ)が乗れる馬ぞ躓(つまず)く家恋ふらしも
●塩津浜からみた琵琶湖
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万葉歌
巻11-2747  作者不詳
味鎌(あじかま)の塩津をさして漕ぐ船の名は告(の)りてしを逢はざらめやも
※塩津には古い街道や家並等見どころは沢山残っています。時間をかけユックリとみれば、一日は十分楽しめ・・・、そして万葉歌人笠朝臣金村あ詠んだ塩津の雰囲気を少しは感じることが出来るのですが・・・。
by barakan1 | 2011-07-29 16:19 | 旅日記
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