武庫の浦探訪(07.07.25)③猪名寺廃寺址・猪名野神社・法園寺~藻川・・・

■猪名寺廃寺跡   尼崎市猪名寺1-31 
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法隆寺様式の寺跡で、大きな礎石が堀出されています。
伊丹廃寺跡と共に奈良時代前期の仏教の隆盛さを示すものです。
<説明板より>
伽藍配置は「法隆寺式」で、塔と金堂が東西に並び、これを中門からでる回廊が囲み、講堂がその北側に配されています。塔心礎は円形凹状柱座をくりこみ、柱座とは別に同一石面上に舎利孔をもっています。また各基壇や周囲の階段は凝灰岩でつくられています。
●廃寺址叢林
(この叢林で玉虫が飛んでいるのを見つけました。もう子供の頃(何十年も前)、自宅の近くの神社で見て以来です。まだ、何とか生き延びているのですねぇ~。この先も生き延びて欲しいものです)
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出土した遺物の大半は瓦類で、白鳳時代~室町時代にわたっています。特に白鳳時代の軒瓦は、「川原寺式」と呼ばれているものです。寺域全体については未調査のため詳しいことはわかりませんが、阪神間では最もよく旧状を残している廃寺跡です。伽藍は天正6~7年(1577~)の荒木村重と織田信長の合戦の際に焼失したものと思われます。(尼崎市教育委員会)
●五重塔礎石
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建物の礎石は散逸したと思われるが、塔の心柱礎石が法園寺本堂北側に保存されている。この礎石は、長径2.5m、短径1.9mの花崗岩の巨石で、上面に柱座孔がくり込まれており、高さ29.7mの三重塔が推定できる。
高市連黒人
巻3-0279 
我妹子(わぎもこ)に猪名野(ゐなぬ)は見せつ名次(なすぎ)山角(つぬ)の松原いつか示さむ武庫の浦探訪(07.07.25)③猪名寺廃寺址・猪名野神社・法園寺~藻川・・・_a0016431_13141914.jpg

●法園寺
真言宗御室派、猪名野山と号す。法道上人開基と伝わる。行基が中興。ご本尊は、薬師如来像(秘仏)で、平安後期の鉈彫りの像とのこと。




●猪名野神社
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同じ境内に「猪名野神社元宮」があり、伊丹の猪名野神社は、ここから延喜4年(904)に移されたものである。
元禄16年(1703)に始まった猪名野神社の神輿がここ元宮のお旅所まで巡幸するお渡りの行事は、人手不足を理由に昭和38年を最後に姿を消した。
●藻川堤防より猪名寺廃寺址方向をみる
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●藻川上流を見る (六甲・有馬山方向)
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巻7-1141
武庫川(むこがは)の水脈(みを)を早みか赤駒の足掻(あが)くたぎちに濡れにけるかも 
●藻川 浅瀬の鴫
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巻15-3578 
武庫(むこ)の浦の入江の洲鳥羽ぐくもる君を離れて恋に死ぬべし
●藻川下流を見る(武庫の浦、武庫の湊方向)
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巻11-2708 
しなが鳥猪名山響み行く水の名のみ寄せてし隠(こも)り妻はも
by barakan1 | 2007-07-31 13:40 | 旅日記
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