石仏の里・当尾(岩船寺~浄瑠璃寺)探訪(06.05.29)⑦浄瑠璃寺・・・

■浄瑠璃寺
藪の中三尊像から数分歩くと、浄瑠璃寺に着きます。両脇に馬酔木やツツジのきが植わっている細い、長い参道の向うに山門が見えます。
●山門
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小さな山門をくぐると苑池(名勝・史跡)をはさんで東西に本堂と 三重塔が向かい合っています。本尊は九体仏より60年前に作られた薬師如来、 西方浄土の極楽浄土(本堂側)に対し、薬師如来を教主とする東方浄土(三重塔側)を浄瑠璃浄土と呼ばれるので、それが寺名と なっています。
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●浄瑠璃寺配置図

池を中心とした美しい庭園は藤原時代に創られたもので、浄瑠璃世界を現しているといわれています。 (パンフレットより)


●東方浄土(浄瑠璃浄土)と西方浄土(極楽浄土)
薬師仏は東方浄土の教主で、現実の苦悩を救い、目標の西方浄土へ送り出す遣送仏である。
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阿弥陀仏は西方未来の理想郷である楽土へ迎えてくれる来迎仏である。
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薬師に見送られて出発し、この現世へ出て正しい生き方を教えてくれた釈迦仏の教えに従い、煩悩の河を越えて彼岸にある未来をめざし精進する。
そうすれば、やがて阿弥陀仏に迎えられて浄土に至ることができる。
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                灯袋の穴よりのぞく浄土かな   【御素松】
この寺では、まず東の薬師仏に苦悩の救済を願い、その前でふり返って池越しに彼岸の阿弥陀仏に来迎を願うのが本来の礼拝の形である。


石仏の里・当尾(岩船寺~浄瑠璃寺)探訪(06.05.29)⑦浄瑠璃寺・・・_a0016431_15593998.jpg●本堂

●九体阿弥陀仏(国宝)(パンフレットより)
平安時代末期の世情不安の中、極楽浄土を夢見る浄土信仰がたかまりをみせると、浄瑠璃寺の境内に阿弥陀堂(国宝)が建立され、堂内の四方を護る四天王像(国宝)と九体阿弥陀如来像(国宝)が安置されました。
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●三重塔(国宝)
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鎌倉時代が目前にせまっていた頃、新たに阿字池を造り三重塔(国宝)が京都から移築されて浄土庭園が完成しました。
●薬師如来坐像 (パンフレットより)
●大日如来像       ●吉祥天女像       ●薬師如来坐像
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◆薬師如来像(重要文化財)は九体阿弥陀仏より、60年前に造顕されました。遠い昔から積み重ねられてきた、いろいろな力を私たちに持たせてこの現実へ送り出し、さらに現実にある四苦八苦を乗り越える力を薬として与えてくれる仏様です。太陽の昇る東に居て遣送の如来ともいう。を本尊とする小さな庵から始まりましたが、後には阿弥陀堂(国宝)が建立され、阿弥陀如来の現在では薬師如来像は三重塔に安置されています。(06.08運良く、開扉されており拝むことが出来ました)
◆吉祥天女像(重要文化財)
記録によれば、建暦2年(1212)本堂に安置と記され、この頃造立されたと考えられています。優雅で、どこかエキゾチックな雰囲気を漂わせています。美と幸福の女神として知られています。
◆大日如来像
灌頂堂のご本尊。智拳印を結ぶ。詳細は不明。
※やさしくて、少し華やかなそんな雰囲気を感じます。女性に人気があるのが分るような気がします。手入れは勿論キッチリされていますが、それよりも境内へ入るのは無料と言うのは驚きました。それに本堂九体仏の見学が300円と言うのも良心的で好感が持てました。
by barakan1 | 2006-06-09 16:43 | 旅日記
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