■県(あがた)神社
平等院の南門から西へ100メートルほどのところに県(あがた)神社があります。祭神は「木花開耶姫命(このはなさくやひめ)」とされ、古代に地域の守護神として創建されたと伝えられています。
また、平等院の鬼門にあたることから、平等院が建立されたときにその鎮守社にされたといわれています。
●県井戸 ●正面鳥居・参道
境内に入って左手にある県井戸は、
後撰和歌集巻3・春下104
県の井戸といふ家より、藤原治方につかはしける 橘公平がむすめ
都人(みやこびと)来ても折らなむかはづなく県の井戸の山吹の花
など、古くから歌枕として和歌の中に登場しています。また、近世に入ってから盛大になった「県祭」は、毎年6月5日の深夜から6日の未明にかけて祭礼が行われます。お神興が通る間は沿道の明かりが消されて真っ暗闇になるので、「暗夜の奇祭」として知られています。(宇治十帖古跡巡り)