楽浪の志賀・大津京の古墳・古社寺探訪(05.12.16)⑤南滋賀町廃寺跡~榿木原遺跡~・福王子神社・・

■南滋賀町廃寺跡國(みなみしがちょうはいじあと)
大津宮を探る一環として戦前に二度の発掘調査が行われ、ここが白鳳期創建の壮大な寺院跡だということがわかりました。この調査では、東塔、西塔、金堂、講堂、食堂などの主要伽藍が検出され、また、南・東・西の回廊が見つかったことから、中門の位置も推定され、三面僧房の形をとる飛烏川原寺とよく似た伽藍配置の寺院であることがわかりました。東塔・西塔・金堂は、基底部に割石を並べ、その上に瓦を積み上げた美しい瓦積基壇の上に建っていました。出土瓦などから、この寺院跡は平安時代末期まで存続したようです。
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この寺院跡からは通称サソリ文瓦と呼ばれる特殊な蓮華文方形軒瓦や平安時代の瓦が多く出土しています。

■榿木原遺跡(はんのきはらいせき)
南滋賀町廃寺跡の西方に隣接する瓦窯跡。調査の結果、大津宮時代に操業された登窯5基、奈良から平安時代の平窯5基、瓦製作工房と考えられる建物、瓦の原料の粘土溜などが見つかり、寺院に付属する瓦工房の詳細が明らかになりました。登窯1基は移設され常時見ることができます。
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■福王子神社(古墳群)
紀貫之を祭神とする福王子神社境内にある15基からなる古墳群ですが、気が付きませんでした。残っているのは、どれも破壊が著しいく天井石が1枚かろうじて残っている石室を見ると規模の割に背の高い石室のようです。
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by barakan1 | 2005-12-21 15:07 | 旅日記
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