生駒山麓平群の古墳・古社寺探訪(05.06.18)④剣上塚・西宮古墳~平群神社・・・

■剣上塚(けんじょうづか)古墳生駒山麓平群の古墳・古社寺探訪(05.06.18)④剣上塚・西宮古墳~平群神社・・・_a0016431_11524291.jpg
生駒山地から東に延びる尾根の先端付近に造られた古墳で、直径約28m、高さ3.6mの円墳。西側には尾根と墳丘とを区画する幅2m程の堀割が廻っている。 墳丘裾付近で円筒埴輪列が確認されたほか、形象埴輪(器種不明)の破片、須恵器片の散布もみられ、6世紀前半頃の築造と推定されている。 墳丘の現状から平群谷に多くみられる横穴式石室ではなく、墳丘に直接木棺を埋葬した[木棺直葬]の可能性が考えられている。

■西宮(にしのみや)古墳
一辺約36mの3段築成の方墳で,尾根をコの字状にカットして造られています。玄室は天井、奥壁,側壁すべて一枚石を使ったみごとなもので,玄室長3.6m,玄室幅1.8m,玄室高さ1.8m,羨道長9.1m,羨道幅1.5mを測ります。
●全景                    ●正面より入口部
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石室入り口の天井石の傾斜角は,上段から中段にかけての墳丘斜面の傾斜角と同じになるように,また,羨道側壁の先端は斜めに加工してあります。そして,羡道の床面と2段めテラス面とが一致しています。
●入口より                  ●奥より羨道部
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被葬者には山背大兄王の墓との説があります。

■平群神社
祭  神:大山祇神
境内由緒記によりますと、「御祭神大山祇神は山野を司る神で、平群氏の祖武内宿祢が神功皇后と共に朝鮮へ出兵の際、戦勝を祈願し、この地に祀ったと伝う。のち五穀豊穣と、武運長久、家内安全の守護神として信仰をあつめ、今日に至る。延喜式神名帳に『平群神社五座(並大、月並、新嘗)』とあり、神宮寺としても龍華山西宮密寺があった古い社格の神社である。」だそうです。
●神社全景                  ●正面鳥居
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近くの三里古墳は紀ノ川流域に分布する石棚を有する古墳と同形式であることや、平群氏と同族とされる紀氏の居住地でもあり、あるいは両族の祖である武内宿禰を祀っていた可能性もある。日本書紀では、即位前の武烈天皇は大伴金村と共に平群真鳥・鮪を討ち、これ以降平群氏は衰亡していくので、同時にこの神社の祭神も衰退したのだろう。こじんまりしていて、さも村の鎮守さまと言う風情です。
●拝殿                         ●本殿
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by barakan1 | 2005-06-21 12:08 | 旅日記
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