■鴨 山 島根県邑智郡美郷町湯抱
鴨山記念館 斎藤茂吉
夢のごとき「鴨山」戀ひてわれは来ぬ誰も見知らぬその「鴨山」を
◆柿本人麻呂は、歌聖といわれながらその生誕地から歿地まで不詳という謎の多い歌人である。人麻呂の辞世の歌である巻2-223に云う「鴨山」に斎藤茂吉は生涯の課題として取り組んだ。昭和5年から12年に及ぶ石見地方の探索の結果、この湯抱温泉の深山にある「鴨山」を人麻呂終焉の地とした。
ー(斎藤茂吉説)ー
鴨山公園からの鴨山、左奥に頭を出しているのが「鴨山」という。
茂吉説が全くの賛同を得たわけではないが、ひとつの候補地として大切な故地である。
斎藤茂吉 加茂山公園歌碑
人麿かつひのいのちを終はりたるかもやまをしも此処と定めむ
※柿本人麻呂が石見国の鴨山で亡くなる時に詠んだ辞世の歌とされている。
鴨山は、益田市沖の鴨島とする説など数ヶ所あるらしい。ー万葉の旅ーより
◆湯抱温泉の湯元橋傍にある「鴨山 柿本人麻呂終焉地」碑、碑文中に辞世歌を刻する。
柿本朝臣人麻呂、石見の国に在りて死に臨む時に、自ら傷みて作る歌一首
巻02-0223
鴨山の岩根しまける我れをかも知らにと妹が待ちつつあるらむ
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