■彌栄神社御旅所~つるのはし跡を訪ねる。
●地図
■茨(いばら)稲荷神社・彌栄神社御旅所(御館神社跡) 大阪市生野区勝山北3
御館神社は「いばらの神」と呼ばれていたと言う。『浪華百事談』によれば、仁徳天皇の高津宮の際の御弓場の址で、その時の南大門の外にあたる場所に鎮座、仁徳天皇を祭神としていた。
●境内鳥居・祠
現在は弥栄(やえ)神社の御旅所になっているが、この神社の祭神は素戔嗚尊と仁徳天皇になっている。出雲の熊野大社を勧請したという説もあり、当初は牛頭天王社であった。
●祠内(茨稲荷大明神) ●祠 ●御館神社跡の碑
■猪甘津(ゐかいつ)の橋 (つるのはし跡)
「つるのはし」は、日本最古の橋として名高い「猪甘津の橋」の古跡とされています。日本書紀の仁徳天皇14年の条に「冬11月、猪甘の津に橋わたす。すなわちその処を号けて小橋という」と記されていて、これが我国での架橋の記録として最も古いものです。
近代に入ってからは、明治7年旧平野川を深く掘り直した際に石橋に掛け替えられ、同32年国庫補助により欄干付・長さ7間(12.7メートル)幅1間(1.8メートル)の石橋に改修されました。その後、大正12年(1923)に鶴橋耕地整理組合の手によって新平野川が開削され、不要となった旧川筋は昭和15年(1940)に埋立てられて、つるのはしは廃橋となりました。
この由緒ある橋の名を後の世に伝えるため、昭和27年(1952)ここに記念碑を建て、当時の親柱4本を保存しました。なお、このつるのはし跡公園は旧平野川の流路の上に位置しており、公園入口前の道路上につるのはしがありました。
◆猪甘津の橋を詠んだ歌
小野小町
忍ぶれど 人はそれぞと 御津の浦に 渡り初めにし 猪甘津の橋
●橋の親柱 ●小野小町の歌 ●案内板